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第2回 同性婚を日本で行うための方法と12のポイント

日本での同性婚のポイント、公正証書の活用

 第2回目のお役立ちコラムでは、日本における同性婚について少し考えたいと思います。
 と言うのも、日々の業務でお手伝いさせていただいている任意後見や遺言書の作成、死後事務委任契約書の作成など、公正証書を用いた手続きで解決できる内容も多いからです。

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日本での同性婚

 色々な議論もあるところですが、日本で同性婚を法的に可能にするためには憲法の改正が必要との意見が根強いです。
(憲法内の婚姻のところで「両性」という単語があるためです)

 また、家庭裁判所で同性婚を認めなかった判例もあります。

 このため、これから議論が活発になっていくことは予想できますが、現状の日本では同性婚は法的には認められていません。
(平成26年12月現在)

そこで、このような方法が考えられます。

 海外への移住や国籍に関してはハードルも高くコラムの趣旨から外れますので、今回のコラムでは考慮しません。

 色々な条件はありますが、性転換手術等を行い、家庭裁判所で性転換の手続きを行うことも考えられますが、そのケースに当てはまらないこともあるでしょうし、こちらもコラムの趣旨とは外れますので今回のコラムでは考慮しません。

養子縁組について

 養子縁組とは簡単に説明しますと、血縁関係とは無関係に親子関係になるための手続きです。

 この手続きを行うことによって親子という親族関係になれるため、相続をはじめ色々なところで実際の親子と変わらない関係となることが可能です。

養子縁組のメリットとして、以下のようなものがあります。

 このように様々なメリットがあり、実際に同性婚として養子縁組を結ぶことがあるそうです。

・養子縁組の問題点

 相続人としての権利もあるため、相続トラブルなどで相手の親族から養子縁組無効の訴訟などを起こされるおそれや、そもそも親子または兄弟関係というのが感情や実情になじまないとの思いもあると思います。

 また、民法の規定に親子又は親子であったものは結婚できないとの規定があり、一度養子縁組を結んでしまうと、後の法改正で同性婚が認められたさいや、性転換を行ったさいに養子縁組を解消しても、元親子として結婚できない可能性があります。

 そこで、養子縁組をせずに実際の夫婦に近い権限をお互いに持つことができるよう、公正証書の活用を考えていきたいと思います。

公正証書の活用によるパートナーの権限拡大

遺言書の活用

・相続について

 パートナーの相続人として遺産を受け取りたいとの希望は、遺言書で叶えることができます。

 もちろん、遺留分についてなど考慮するべき部分はありますが、お互いに遺言書を遺すことで解決する可能性が高いです。
(詳しくは相続の基礎遺言の基礎のコラムをご覧ください。)

 ただし、やはり実際の親族との相続トラブルなども考えられるため、遺産についてより慎重に考えるならば、民事信託の活用なども視野に入れるとなお良いと思います。

・生命保険の受け取りについて

 生命保険の受取人についても対策する必要があります。多くの保険会社が受取人は、広くても三親等以内の親族としているからです。

 しかし、保険法の改正により、遺言書で受取人の変更をすることが可能となりましたので、生命保険の受取人をパートナーのとする内容の遺言書を作成することができます。

・想いをつたえる

 遺言書は遺産や生命保険の受取人などの法的な部分だけではありません。
 遺言書に中にパートナーや家族に想いを伝えるお手紙を書くこともできます。ご自身の大切な想いを伝えることで、パートナーが相続トラブルに巻き込まれる可能性を減らすこともできます。

任意後見の活用

・入院時の緊急連絡先や同意など

 法的な親族関係にない同性婚の場合、怪我や病気による手術の同意ができなかったり、入院時の緊急連絡先に選ばれなかったりします。また、他人だからとそもそも面会すらさせてもらえないこともあるそうです。

 そこで、移行型の任意後見契約の活用をします。これは、認知症などで判断能力がなくなったさいに効力が始まる任意後見と合わせ、後見開始までの間は、委任契約により財産管理や療養看護をすることを契約しておくものです。

 お互いに移行型の任意後見契約を結んでおけば、療養看護として手術の同意等が認められる可能性が高くなります。

・日常の財産管理

 夫婦であれば当然に配偶者の通帳を持って銀行に行くことは多いと思います。ところが法的な夫婦でなければ他人の通帳で手続きを行うことになり、認めてもらえないか、毎回委任状を作成する必要があります。

 そこでもこの移行型の任意後見契約が役に立ちます。財産管理として当然に日常の金融機関などでの手続きを行うことが可能です。
(窓口の人が制度を理解していない場合があり、事前に確認が必要です。)

・老後のこと

 もちろん後見契約も結んでいますので、老後の問題も対応可能です。

 例えば認知症になったさいの財産管理などは、後見契約により夫婦間での財産管理よりもより強い権限で行うことが可能です。

尊厳死宣言書の活用

・治療の打ち切り

 回復の見込みのない病の場合に、延命のみを目的とした治療を行わずに自然に最後を迎える意思を表明した尊厳死宣言書も公正証書で作成できます。

 パートナーの延命治療の中止を決断するのは大変な思いと精神的な苦痛をともないます。
 しかし、法的な配偶者では無いためにその決断すら行うことができないかもしれません。

 そこで、この尊厳死宣言書を作成しておけば、ご自身の決断で、またはパートナーの決断で延命治療の中止を選択することができます。

死後事務委任契約書の活用

・亡くなったあとの手続き

 死後事務委任契約書とはご自身が亡くなったあとの、各種の届出や、葬儀、埋葬、遺品整理などを希望する内容で希望する方に行ってもらうために作成する契約書で、公正証書で作成します。

 考えたくはありませんが、最終的にはパートナーもご自身も亡くなります。

 そのさいに、死亡の届けや葬儀、埋葬などするべきことは多いのですが、法的な婚姻関係にない場合に、色々と不便な思いをする場合もあります。

 そのような場合に備え、死後事務委任契約書をお互いに作成しておくことで、パートナーが不便な思いをせずに、ご自身の希望の方法で葬儀や埋葬を行うことが可能です。

・住宅について

 夫婦ではない二人が住宅を借りるのが難しいケースがあります。また、年齢を重ねるとより難しくなるそうです。さらに、借りた名義人が亡くなった場合は、夫婦でないので退去を迫られることもあるそうです。

 この問題については、絶対に大丈夫とは言えませんが、遺言書、任意後見、死後事務委任契約など各種の法的手続きでしっかり対策をしていることを説明し、理解を得ることができる状態にしておくことが大切です。

パートナー契約書

・お互いの約束を契約書に

 法的な婚姻関係には権利もあれば同居や扶養、貞操の義務もあります。

 さらに、離婚の場合の慰謝料や財産分与などもあります。

 しかし、公正証書を活用した同性婚の場合、仮にパートナーが浮気をしたからといって、法律婚のように権利が保護される訳ではありません。

 そこで、お互いによく話し合い婚姻関係に準ずる契約書を作成し、法律婚のように義務をお互いに課すことも大切です。

 そしてその契約書も、ただ作るのではなく、内容をしっかりと考え、可能であれば公正証書で作成するか、作成したものを公証役場で認証してもらうことでより証拠能力の高いものになります。

 ただし、契約書に書いた内容全てが法的に拘束力を持つ訳ではありませんので、注意が必要です。

・宣誓認証の活用

 そこで、上記のパートナー契約書の作成と合わせ、宣誓認証という制度の利用もおすすめです。

 これは、公証人の面前でこの文章に記載してある内容は真実であると宣誓して認証を受けることで、文章の成立や記載内容の真実性を証明するものです。

 そこで、自分たちは夫婦として結婚する意志があるとの宣誓を認証してもらうことで、対外的にもその意志を表明することが可能です。


平成27年2月20日追記
渋谷区の条例案が話題となりましたが、宣誓認証はその条例での証明と同じように考えていただければと思います。
また、渋谷区での証明のさいの条件として、当コラムで取り上げている任意後見契約の締結等が条件とされるようです。


・社会保険や年金等の問題

 年金や社会保険などは、同性婚の場合なにも保障ががされていないのが現状です。

 しかし、事実婚の夫婦には適応がある規定がほとんどですので、これからの世論がどうなっていくかで変わってくるのではないでしょうか。

 もしそうなった時には、事実婚の場合は、同居の期間などを参考にしますので、住民票で同居の事実が証明できるよう最低限、住民票の移動だけは行っておくことが大切です。

・その他の問題点

 その他にも親権の問題など、沢山の問題が山積みです。しかし、法的な手続きを行って解決できる問題は少なく、現状では法改正待ちな部分がほとんどだと思います。

専門家による公正証書でのサポートをご希望の方は、「LGBT法務 同性婚サポート」のページをご覧ください!

 今回のコラムでは公正証書の活用を取り上げましたが、その他にもなにかできることはないかと、日々研鑽をつんでおりますので、お気軽にご相談ください。

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以上、第2回 行政書士お役立ちコラム
「同性婚を日本で行うための方法と12のポイント」でした。


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