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長期的に効力が安定する内容か?

遺言書の効力

・遺言書は有効期限

 今急いで遺言書を作っても、すぐに遺言書の有効期限が過ぎてしまうのではないか?
 そのようなご質問をいただくことございますが、遺言書に有効期限のようなものはなく、一度作成した遺言書の効力は基本的に生涯有効となります。

・遺言書の効力が無くなる場合

ただし、次のような場合、遺言書の一部又は全てが無効となります。

  1. そもそも無効な内容、形式の場合
  2. 新しい遺言書で前の遺言書を撤回した場合
  3. 新しい遺言書と内容が矛盾する場合
  4. 遺言書に記載のある財産を処分した場合
  5. 遺言書の登場人物が亡くなった場合 など

ご注意ください。

法的に無効ではなくても

・財産の書きかたに注意

 上記のように法的に無効とはならなくても、実質的に無意味となってしまう場合なども考えられます。

 例えば、お持ちの財産がかたちを変えた場合などです。
 以下のようなケースが考えられます。

・預貯金の記載

 預貯金を書くさいに、金額まで書いてしまうと問題になる場合があります。

 遺言書に書いた金額より預貯金が増えている場合は、その増えている部分については、遺言書だけでは手続きできない可能性があります。

 遺言書に書いた金額より預貯金が大きく減っている場合は、遺留分などでトラブルになる可能性があります。

 また、口座番号まで書いていると、その預貯金を定期預金にした場合など、口座番号が変わり遺言書だけでは手続きができなくなる可能性があります。

・証券の記載

 投資用の株式なども会社名まで指定すると、亡くなった時にはその株式を手放し別の会社の株式を持っている場合もありますし、国債に買い換えている場合もあります。
 しかし、遺言書に会社名の記載や株式と特定して書いていると、遺言書だけでは手続きできなくなる可能性があります。

・不動産の場合

 遺言書に書いてある不動産を手放した場合は、その部分の遺言は無効となります。
 このルールは、不動産だけではなく、預貯金や証券、貴金属や自動車などの物(動産と言います)まで全てに適応されます。

 建物を建て替えた場合、基本的に別の建物として扱われ、無効になる可能性があります。

・遺言書だけで手続きができない場合

 このように、遺言書に書いた財産がかたちを変えてしまい、遺言書だけではその財産について手続きができない場合は、法定相続人全員で遺産分割協議を行い遺産分割協議書を作成する必要があります。

・変動するものは大雑把に

 ですので、このように変動する可能性の高いものを遺言書に書くさいは、銀行の支店名までや証券会社単位などある程度まとめて書くことも大切なケースがあります。

 また、あまり細かい物(自動車や貴金属など)を書くと、年月が経ち手放していたり特定が難しくなったりしますので、遺言書の長期的な効力を考える場合は、あえて書かない方がよい場合もあります。。

 また古い建物など将来建て替える予定がある場合は、そのタイミングで遺言書を作りなおすか、建て替えても有効なように遺言書の書きかたを工夫する必要があります。

 特に遺言者がまだまだ元気でお若い内は、あえて大雑把に財産をまとめて書き、広く本当に保険のような意味で、遺言書を作成することで、長期間有効な遺言書とすることが可能です。

・相続人が財産を把握していない場合

 ただし、相続人が全く財産を把握していない場合は、できるだけ細かい内容で書いていないと、どこにどれだけ財産があるのかわかりません。
 そのさいは、できるだけ細かい遺言書を作成する、遺言書とは別に財産目録を作成しておく、専門家を間に入れておくなどの対策を考える必要があります。

・いつの間にか不釣り合いに

 また、遺言書を作成した時点では各相続人の間で釣り合いが取れ、遺留分などの問題もない場合でも、時間の経過で不釣り合いになる可能性に注意が必要です。

 ある銀行の預金のみ全て使ってしまった、証券や不動産の価値がもの凄く変動した、物(宝石や美術品など)を処分した場合など考えられます。

 これは遺言書を作成するときには予想がつかず、ある程度はしょうがない部分もありますので、たまには遺言書の内容や財産の価値を見直すことも大切です。

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公正証書遺言の場合

公正証書遺言のデメリット

・気軽に作り直せない

 公正証書遺言のデメリットとして作成に手間と費用がかかることがあげられます。

 そのため、財産に変化があった場合にすぐ作り直すという訳に行きませんので、流動するような財産はあまり細かく書かないことがポイントです。

 また、預貯金のように分けられる財産の場合は、金額などで細かく指定せずに割合などで大まかに指定することも可能です。

・費用の問題

 公正証書遺言を作成するさいの公証役場に支払う費用は、遺言書に登場する人の数と、財産の額で決まります。

 当然、登場人物が多く、財産が多いほど費用がかかりますので、その点も注意が必要です。

 必要によっては生前贈与などを活用し、できるだけ登場人物を少なくするなどの工夫も考えられます。

公正証書遺言のメリット

 ただし、公正証書遺言の場合は費用や手間の他にはデメリットは無く、特に長期間の効力の安定を考える場合は非常におすすめです。

・遺言書の保管

 公正証書遺言は原本が公証役場に保管されるので、紛失の心配などが無く、長期間の保管が安心です。

 また、遺言書の紛失や存在を隠していても、遺言者が亡くなったあと、相続人が公証役場で遺言書の有無を調べることもできるため確実に思いを遺すことができます。

・高い証拠能力

 公証人が厳格に本人確認をして作成しますので、あの時期にあの人がこんなことを考えるはずがない、あの人がこんなことを書くはずがないなどの争いが起こりづらいです。

最終的にはケースバイケース

 ただし、遺言書を遺したいと考える方の数だけ、遺したい理由や状況があり、一概に広くまとめて書けば良いのか、細かく書けばよいのか、自筆で良いのか公正証書が良いのかも違います。

 当事務所が遺言書のプロとして最適な遺言書をご提案いたしますので、どのようなことでも安心してお気軽にご相談ください。

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